10月6日より予約販売スタートしたエディター三尋木奈保さんとのコラボアイテム。
「こんな服が欲しかった!」と早くも大好評の声をいただいています。
今回は特別に、コラボ製作に対するロペと三尋木さんの熱いこだわりを深掘りしてお届けします。
ロペ 今シーズンのコラボはブラウスとスカートの2アイテム。今までより華やかなデザインになりましたね。
三尋木 働く女性のファッションは、この数年は今までになく「映え」のトレンドにシフトしているなぁ、と感じるんです。10年前は白シャツ×パンツの「ベーシック」がまだまだ根づいていたけれど、今はファッションそのものがもっと大胆なデザインに転向したし、好きなものを好きに着ていい時代なんだな、と。
ロペ コロナ禍による変化も大きいですよね。昨年はステイホームで、一気にカジュアル服の需要が増えました。ロペでもロゴTやデニム、スウェット素材がよく売れたのですが、今年後半はその反動で、きれいめな服を求める声が高まっています。カジュアルな服は去年のもので足りているから、今年はもっと気分が上がる服が欲しい、と。
三尋木 わかります!「気分が上がる」って今こそ大事。もちろんリラックスして心地よく着られる服はこれからも必要だけど、今回はせっかくの機会なので、「気分が上がる華やぎ服」のほうに、思いきって振りきりたかったんです。
ロペ 今まで三尋木さんとは何度もコラボさせていただいていますよね。雑誌での取り組みも含めると10年近いおつき合いになります。毎回、その時代のニーズを的確にとらえた提案で、お客さまからの反響がものすごく高いんです。
三尋木 うれしいです!どんなに時代が変わっても、ロペのお客さまのベースにあるのは、「エレガンス」だと思うんです。時代を敏感にとらえて、カジュアルなものや映えのトレンドも上手に取り入れながら、根っこではつねに女性らしい品を大事にしている。長年のおつき合いの中で、私もとても共感するところです。
ロペ ブラウスはトレンドのボリューム袖ですが、地厚な圧縮ジャージーでつくったのが特徴ですね。
三尋木 はい。ふんわり袖の華やかなブラウス、昔から大好きなのですが、薄手で春夏向けのものが多いですよね。真冬も着られるものが、ど~~しても欲しかったんです(笑)。寒い季節ってついつい「毎日ニット」になりがち。たまには変化が欲しいし、きちんときれいな印象が必要な日に、ニットだとカジュアルすぎるし、さて、何を着たらいいか、というモヤモヤがよくあって。
ロペ そんな日はこのブラウスなら間違いないですね!生地は温かみのあるマットな風合いですが、デザインはぐっと女っぽくて。日常に着られるちょうどいい華やぎバランス。ロペのお客さまも、依然リモートワークでオンライン会議が多く、きれいめトップスを求めにくる方が絶えません。最近は、「きちんとしすぎなのも画面越しで堅苦しく、程よいきれいめ感が欲しい」というリクエストが多いですね。
三尋木 今回、着心地もかなりこだわりましたよね。肌に当たる内側はコットン混でチクチクしないし、何より、裾アウトで着られるデザイン!これ本当に大事。家で仕事するときはいちいち裾をインしていられないし、外出のときも、願わくば裾アウトでラクチンなほうがいい(笑)。でもルーズに見えるのはイヤという……。私自身もトップスを買うとき、かなり重視するポイントです。だから今回は、ウエストを高い位置で絞りつつ、裾はペプラムでゆったりと。裾アウトでもきちんとスタイルアップするフォルムに仕上げたくて……。ディレクターさんとパタンナーさんに何度も試作をお願いして、わがままを聞いていただきました。理想どおりの仕上がりで、本当に本当に気に入っています!
ロペ スカートは流行のティアード型で、こちらもぐっと華やかですね。
三尋木 ブラウスと同じく、これも「着たときの高揚感」を第一に考えました。でも、やっぱりロペのお客さまに向けて、「品のよさ」「着やすいリアリティ」はしっかり取り入れたくて。今季ボリュームのあるティアードは魅力的なトレンドなのですが、あまりに量感たっぷりのマキシ丈だと、日常生活には不向きですよね。そう考えたら、ヒップから膝まではすっきりめ、裾は一段のティアードにして、マーメイド風のシルエットに行きつきました。目ざしたのは、おおげさすぎない、「会社に行けるティアード」です。
ロペ まさに「日常に溶け込むエレガンス」、ロペの永遠のテーマでもあります。シワ加工を施したタフタ素材は、華やかでありながらシワが気になりにくい点もポイントですよね。
三尋木 後ろゴムの仕様も、ゆずれなかった点。もうね、ボトムも着心地はラクなほうが絶対いいです(笑)。今の時代、いろいろストレスがかかっているから、服で無理はしたくないですよね。仕事で座りっぱなしの日も、お出かけの日も、気を使わずにおしゃれでいられるのが理想。
ロペ 今回のブラウスとスカートは、ぱっと見には華やかでデザイン性が高いけれど、実用性への配慮も妥協していません。今後ますます社会が「ニューノーマル」に向かう時代。在宅ワークや時差出勤だけでなく、規制緩和でお出かけのシーンも増えそうです。生活の多様化に合わせて「何を着るか」という悩みも生じていますが、今回のアイテムは、現代のさまざまなシーンを行き来できる自由度をもっているな、と感じます。
三尋木 おしゃれしている実感がもてて、ストレスなく着られて、「買ってよかったな」と思ってもらえたら本当にうれしいです。
ファッションエディター。雑誌『Oggi』『Marisol』などを中心に活動。近年はアパレルブランドとの商品開発にも多く携わる。自身のおしゃれルールを公開した著書『マイ ベーシック ノート』(小学館刊)は、シリーズ2冊累計18万部を超えるベストセラーに。
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