ÉTERNEL CULTURE

VOL. 9

上巳の節供

25 January 2019

3月3日は「桃の節供」です。お雛様を飾り女の子の無事な成長を願う日とされていますが
本来は「上巳(ジョウシ)の節供」と呼ばれ、中国から伝わりました。
江戸時代に、この邪気を払ってくれる桃の季節ということもあり、「桃の節供」と呼ばれるようになりました。
もとは女の子だけの行事ではなく、川などに人型などを流して厄や邪気を流していましたが、
時代が進むにつれて、人型が転じて雛人形へと移り変わり、対象が女の子へと限定されていきました。
そんな桃の節供にちなみ、江戸の頃、同じく女性に邪気が入らないようにという思いから、美やおしゃれの対象へと転じていった「和紅」を江戸時代から続く伊勢半本店さんにご協力をいただいてご紹介します。

伊勢半本店 店頭写真・昭和6年(1931)
伊勢半本店さんは、文政8年(1825年)、日本橋小舟町に創業しました。

紅花から黄色の色素を抜き、赤い色素だけ抽出した染料を「紅」へと作り上げる製法は、秘伝のため、口伝だけで受け継がれ、門外不出とされてきました。
今では、伝統的な「和紅」作りを伝える唯一の会社となってしまいました。

様々な工程を経て出来上がった紅は、お猪口などに引かれ販売されました。
乾くと、美しい玉虫色になるのが特徴です。筆に水をつけて溶かすと、紅色に戻ります。

守り袋、懸守り、各種護符・江戸後期 伊勢半本店 紅ミュージアム蔵

「豊歳五節句遊 雛祭」・歌川国貞 画・国立国会図書館所蔵
古来より赤は邪を払うとされ、様々な行事、儀式で使われてきました。
病気などにかからないように、赤色で描かれた絵や、お守りを持つことが信じられてきました。

「今様美人拾二景 てごわそう」・溪斎英泉 画 伊勢半本店 紅ミュージアム蔵

「豊歳五節句遊 雛祭」・歌川国貞 画・国立国会図書館所蔵
もとは邪を入れないようにと、目元や耳元、唇など、つけられていました。
紅花に殺菌の効果もあるからだそうです。お化粧のもとは健康から始まっているのですね。

期間中伊勢半さんのご協力のもと製作いたしました、ロペ エターナルオリジナルの紅が店頭に並びます。
愛らしい桃をかたどった堀江陶器製の小さな磁器を開けると、
紅匠の伝統の技術によって丹念に塗り重ねられた紅が、
神秘的な玉虫色に輝きます。恵比寿アトレ西館にて、数量限定での販売です。
この機会に「和紅」の世界を覗いてみてはいかがでしょうか。

* text : yuko ishizaki / uraku photo : yuko ishizaki / uraku ©Ryoichi Toyama

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