MY STORYBY ROPÉ

vol.5 YUKiKOさん

2016.10.27

シンプルだからこそ自分らしさを出せると思っています。

Photo : TAKAKI IWATA
Interview & Text : AYA SASAKI

YUKiKOさんのワードローブにはどんな色が多いですか?

「黒、白、グレー、ブラウン、薄いベージュとベーシックな色ばかりです。色に大きな変化はないんですけど、スカーフを巻いたり、帽子を被ったり、靴を変えたり、赤い口紅を塗ったり、アクセサリーやメイクでその日の気分を表現するのが好きです。私はパリに住んでいた時間が長いので、自然とパリジャンのおしゃれの考えがベースになっていると思います。レザー好きもその影響かな」

パリのほか、モデルをメインに活動していたときには東京、音楽の勉強はニューヨークと住む場所も様々ですが、ワードローブに変化はありましたか?

「住む場所によってずいぶん違います。パリではジャケットをいくつも持っていて、それを中心に色々なコーディネートを楽しんでいました。ニューヨークはジャケットを着る季節が短く楽しめなかったのが残念でしたが、フランスではあまり着なかったヴィンテージをたくさん買いましたよ。住んでいたブルックリンは音楽にも通じているのですが、少しダーティーでヴィンテージ感を楽しむカルチャーがあるんです。だからヴィンテージショップがとにかくたくさんあって、掘り出し物も多く、一つしかない素敵なアイテムたちと出会うことができました」

街のエネルギーを受けておしゃれを楽しむのもいいですね。

「ええ。ニューヨークでは、住む人が皆強いパワーを放っているので、私も強さが湧く洋服を着たくなりましたし、東京は少し柔らかさを感じさせるものを。フランスだともっと自由にスタイリッシュな感じで出掛けたくなるんですよね」

今回はROPÉの広告モデルと音楽の両方を担当されましたが、音楽はどのようなイメージで制作しましたか?

「ビジュアルと同じく"芯のある強い女性"が今シーズンのロペのテーマです。撮影後に曲を制作したのですが、ロケ地で見た素晴らしい景色に感動した気持ちを反映しています。私が思う強さのある女性というのは、地に足が着いていて自分らしさが出せることだと思っています。そこで曲のタイトルも『I found myself 』とつけました。新しい自分を知ることは新しい世界を眺めることでもあります。それは撮影で美しい景色を見て感動した気持ちと似ていると思ったんです」

現在は音楽活動がメインですが、モデルからミュージシャンへ転向したきっかけを教えてください。

「フランスの祖母が亡くなったときに書いた詩に、父と叔母が涙を流して感動してくれたことがきっかけで歌詞を書き始めるようになりました。その後音楽全体を作るように。モデルのときもちょこちょこと曲を書いていたのですが、もっと音楽について勉強したくなりニューヨークに行ったことから自然の流れで。自分のクリエイティビティを自由に発揮できるので、楽しいですね」

音楽を作るときに欠かせないものがあるとか。

「ええ。まずは香り。お香か、ラベンダーやイランイランのアロマを焚きます。そして、1枚1枚にアドバイスが書かれている『インスピレーション マンダラ カード』。朝1枚引いて水晶などのパワーストーンと一緒に手元において心をリラックスさせています。クリエイションはリラックスした状態が一番大切なんです」

リラックスして制作に向き合うときにファッションも関係していますか?

「そうですね。自分にきちんと自信が持てるかどうかは、ファッションも関係ありますね。自分らしい着こなしであることが大事です。私の場合はシンプルな組み合わせにアクセサリーで変化をつけるのですが、そのスタイリングが上手くいくと気持ちも晴れやかですね。たまに急いでいると『ちょっと違うかな』と思いながら出掛けることもありますが(笑)、それもまた面白いし、一つの経験だと思って楽しんでしまいます」

撮影では"芯のある強い女性"を表現されましたが、好きなアイテムはありましたか?

「レザーが大好きなので、まずはライダースジャケット。一番好きなアイテムはグレーのロングコート。グレーは私の定番カラーですがコートは持っていないので探していたアイテム。とても着心地がいいんです。シンプルなデザインが好きなので上質な素材であることは大切。すごく素敵な一着だと思いました」

PROFILE

YUKiKOさん

YUKiKOさん


SINGER, SONGWRITER, PRODUCER
フランス人の父と日本人の母の元、フランスで生まれ、パリの郊外で育つ。 ソルボンヌ大学在学中にモデルを始め、その後日本にも活躍の幅を広げるようになる。 大学卒業後、かねてからの夢だった音楽活動をスタートさせると同時に、拠点を日本に移す。 モデル業の傍ライブ活動も行っていたが、2012年に本格的に音楽技術を学ぶため、ニューヨークブルックリンへ。 Institute of Audio Researchにてエンジニアリングを学び主席で卒業。 その後、Birdland Jazz Club、Strange Weather (レコーディングスタジオ)にエンジニアアシスタントとして在籍し、 様々なアーティストの作品に関わる。(Ghost Face Killah, Afro Latin Jazz Orchestraなど) 作詞、作曲に加え、アレンジやレコーディングも自ら手がける。 ブルックリン在住時に90年代のトリップポップに大きく影響を受け、現在のサウンドはオルタナティブポップが中心。

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